3回目の起業挑戦を準備していましたが、ご縁ときっかけをいただき、また恩返しの想いも込めて、今年5月からベクトルに参画しました。現在は、新規事業開発本部と海外M&A本部を兼任し、ベクトルが世界1位(現在は世界6位)を目指して、日々奮闘しています。
ベクトルグループには1,600人以上の優秀な社員が在籍しており、日々新規事業のアイデアが共有されています。また、社内制度「ベクトルプレナー」(ベクトル×アントレプレナー×イントレプレナーの新規事業コンテスト)を活用し、社員が自由に新規事業を立案し、事業化を目指す仕組みが整っています。一方で、私は新規事業担当として、世界中の起業家や経営者と直接会い、多様な可能性の探求と情報収集を続けています。
6月後半からは海外出張を本格化し、これまでに200社以上の起業家、ベンチャーキャピタル、投資家、M&A仲介のファイナンシャルアドバイザー、業界関係者、政治家、ファミリーオフィス、財閥など、さまざまな方々とお会いしてきました。訪問先は東南アジアのインドネシア、シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナム、フィリピン、東アジアの韓国や中国など広範囲にわたり、毎月複数の国を訪問しています。「一度限りの出張者」と見なされないためにも、現地を何度も訪問し、迅速な対応ができるスタンスを心がけています。
実際に、こうしたMTGからPRリテーナーの獲得やPR提携の話、国内外の投資2件の実行、複数のジョイントベンチャー(JV)やM&Aの話、M&A仲介支援、デューデリジェンス(DD)サポートなど、会社のさまざまな業務に繋げています。まさに会社の「何でも屋」として多岐にわたる役割を担っています。
出張中は1日平均5〜6件のアポイントをこなし、会食やイベント、飲み会を含めると10件以上の予定を詰め込むこともあります。1都市に22時間滞在し、1週間で4ヶ国を訪問することも珍しくありません。こうしたスケジュールは営業スピリットだけでなく、出張経費を最大限に活用しようとする自分の「貧乏性」も表しているのだと思います。また、彼らが日本を訪れる際には、コンシェルジュのようにお店の手配、ショッピングのサポート、ミーティングの設定、通訳の同席など、あらゆる手段でサポートを行っています。海外との取引では密なコミュニケーションが難しい分、直接会う際には一瞬一瞬を大切にし、タッチポイントを増やすことを心がけています。
さらに、インプットを多くしつつアウトプットも欠かさず行い、登壇機会をいただければ必ず参加できるようにしています。また、アウトバウンドだけでなく、インバウンドの問い合わせが増えるような仕組み作りにも注力しています。その一環として、Cento Venturesが主催するLPおよび投資先スタートアップ向けのクローズドイベントに登壇する機会をいただきました。
M&Aに関しては、ベクトルの社員が日々努力して生み出した利益をもとに、慎重に投資や買収を進めています。この仕事は慎重さが求められ、失敗が許されないものですが、徐々に交渉を進展させています。ただし、投資やM&Aはあくまでもスタート地点に過ぎず、いかに事業シナジーを生み出し、それを会社の成長戦略に組み込むかが最大の鍵となります。
とにかく、ベクトルの宣伝を世界中で行うことも重要だと考えています。来年からも引き続き世界を駆け回り、さまざまなビジネスシードを探し、新たな可能性を追求していきたいと思います。